公教育 ~何のために学校に行くのか~ 前
2010年9月23日http://honnavi.net/
公教育 ~何のために学校に行くのか~ 前編
単位未履修の問題が騒がれている。
この件については、
1・大騒ぎする問題ではない
2・原因が学校にあるという主張は稚拙
3・根本にある「何のために学校に行くのか」という問題
…このあたりを押さえておけばいいだろう。
この件自体ではなく、その背後に大きな問題があるので、そこを追究したいと思う。
1.
まず、「大騒ぎする問題ではない」ということ。
まぁマスコミが国防関連の話題をしたくないというのはわかるし、
教育改革を掲げる内閣をバックアップするためには
現状がいかにひどいかを事前に大々的に報道しておいて
改革の成果を引き立てたいということもわかる。
しかし、連日の報道はひどすぎる。
どっかの某朝日新聞は「偽装」という単語を使っていた。
こんな低能な新聞に教育云々を言う資格はないと思うが、ここは
冷静に一つ、マスコミ批判をしておこう。
なんだか大問題のように語られているが、実際のところは
耐震偽装やBSEと並べて語る次元の話ではない。
こんなことより、藤田東吾の暴露するアパグループの偽装の方が
よっぽど問題だと思うが、そっちは見事にひねり潰されている。
倫理や家庭科を教えてなかったから、卒業できないかもしれない。
だったら、今から急遽教えればいいだけのことだ。
どうやって教えるかって?年末年始に集中授業を行えばいいのだ。
形式上。
朝7時から夜9時までプログラムを組んで、12月31日も1月1日も
授業を行うことにすればいい。
で、やったことにすればいいじゃん。
出席は取らない。テストも行うけど「教師の裁量」に成績判定を委ね、
というかテストもやったことにして書類をでっち上げて、
適当に2~5をつけて、赤点をつけなければいい。
これを、生徒とPTAと学校の3社が黙っていればいい。
マスコミに何か聞かれても「え?授業やりましたけど」と
言っておけばいい。
そもそもどこの馬鹿がこの問題を最初に言い出したのだろう。
よりによってこんな時期に。受験生がかわいそうだ。
何でも悪は正しましょうとか内部告発しましょうとか言うが、
いたずらに混乱を招くだけで何も生まない正義は、むしろ悪だ。
こういう足を引っ張る負の力はどんどん断ち切るべきだ。
2.
この問題については一概に原因を語ることができないのだが、
少なくとも教師や校長が悪代官化しているという主張は違うと思う。
確かに、この問題は進学校や名門校で多く起きている。
都内のある学校も、進学重点校だ。
つまり、進学の実績を上げるために、受験に必要のない科目を
教えるのをやめて、その分英語や数学に時間を割いたのだろう。
学校によっては生徒からそういった要望が出てそれに応えたというところもある。
ここにも、成果主義の限界が露呈している。(これについては昨日の記事をご高覧賜りたい)
今や学校にも評価とか競争とかいったことが求められている。
小学校では学校選択制がなされ、さらには教育バウチャー制度の導入が検討されている。
小生の母校の高校は、都立の進学校だ。
小生が通っていた当際はそうでもなかったが、現在は進学重点校に指定されたこともあり、
学校行事を削ってでも勉強をさせているそうだ。
おまけに、校長は民間人。どこぞの企業の重役だったそうで、「経営」を学校に持ち込んで
乱暴にやっているそうだ。
小生が通っていた当際は、未履修の問題はなかったはずだ。地理、倫理、政経、
家庭科、保健…全部あった。まぁ家庭科はよくサボっていたし保健は寝ていたから、
未履修に近いものがあるが…一応テストは受けて赤点ではなかったから、
履修したことになるのだろう。
学校は会社ではない。生徒に教えるのは受験のために必要な勉強だけではない。
そこを分かっていない人間が評価をする側にいるのだから、この問題は容易に
解決できないだろう。
受験を優先させた履修プログラムを作ったのは確かに校長や先生方だが、
それを望んだ親・生徒もいるわけだし、それをして成果を挙げなければ
叩かれるのだから、仕方なかったと言える。
ただ一つ教師側に問題があるとしたら、それは倫理や家庭科の教師だ。
なぜ、自分の専攻科目が減らされる事に対して抵抗しなかったのだろう。
その必要性を説くべきだし、その過程で「履修しなければ卒業できない」という
システムを見つけ出すこともできたはずだ。
これは倫理や家庭科の教師の怠慢だと言わざるを得ない。
3.へ行きたいところだが、
長くなってしまったので続きはまた明日。
公教育 ~何のために学校に行くのか~ 前編
単位未履修の問題が騒がれている。
この件については、
1・大騒ぎする問題ではない
2・原因が学校にあるという主張は稚拙
3・根本にある「何のために学校に行くのか」という問題
…このあたりを押さえておけばいいだろう。
この件自体ではなく、その背後に大きな問題があるので、そこを追究したいと思う。
1.
まず、「大騒ぎする問題ではない」ということ。
まぁマスコミが国防関連の話題をしたくないというのはわかるし、
教育改革を掲げる内閣をバックアップするためには
現状がいかにひどいかを事前に大々的に報道しておいて
改革の成果を引き立てたいということもわかる。
しかし、連日の報道はひどすぎる。
どっかの某朝日新聞は「偽装」という単語を使っていた。
こんな低能な新聞に教育云々を言う資格はないと思うが、ここは
冷静に一つ、マスコミ批判をしておこう。
なんだか大問題のように語られているが、実際のところは
耐震偽装やBSEと並べて語る次元の話ではない。
こんなことより、藤田東吾の暴露するアパグループの偽装の方が
よっぽど問題だと思うが、そっちは見事にひねり潰されている。
倫理や家庭科を教えてなかったから、卒業できないかもしれない。
だったら、今から急遽教えればいいだけのことだ。
どうやって教えるかって?年末年始に集中授業を行えばいいのだ。
形式上。
朝7時から夜9時までプログラムを組んで、12月31日も1月1日も
授業を行うことにすればいい。
で、やったことにすればいいじゃん。
出席は取らない。テストも行うけど「教師の裁量」に成績判定を委ね、
というかテストもやったことにして書類をでっち上げて、
適当に2~5をつけて、赤点をつけなければいい。
これを、生徒とPTAと学校の3社が黙っていればいい。
マスコミに何か聞かれても「え?授業やりましたけど」と
言っておけばいい。
そもそもどこの馬鹿がこの問題を最初に言い出したのだろう。
よりによってこんな時期に。受験生がかわいそうだ。
何でも悪は正しましょうとか内部告発しましょうとか言うが、
いたずらに混乱を招くだけで何も生まない正義は、むしろ悪だ。
こういう足を引っ張る負の力はどんどん断ち切るべきだ。
2.
この問題については一概に原因を語ることができないのだが、
少なくとも教師や校長が悪代官化しているという主張は違うと思う。
確かに、この問題は進学校や名門校で多く起きている。
都内のある学校も、進学重点校だ。
つまり、進学の実績を上げるために、受験に必要のない科目を
教えるのをやめて、その分英語や数学に時間を割いたのだろう。
学校によっては生徒からそういった要望が出てそれに応えたというところもある。
ここにも、成果主義の限界が露呈している。(これについては昨日の記事をご高覧賜りたい)
今や学校にも評価とか競争とかいったことが求められている。
小学校では学校選択制がなされ、さらには教育バウチャー制度の導入が検討されている。
小生の母校の高校は、都立の進学校だ。
小生が通っていた当際はそうでもなかったが、現在は進学重点校に指定されたこともあり、
学校行事を削ってでも勉強をさせているそうだ。
おまけに、校長は民間人。どこぞの企業の重役だったそうで、「経営」を学校に持ち込んで
乱暴にやっているそうだ。
小生が通っていた当際は、未履修の問題はなかったはずだ。地理、倫理、政経、
家庭科、保健…全部あった。まぁ家庭科はよくサボっていたし保健は寝ていたから、
未履修に近いものがあるが…一応テストは受けて赤点ではなかったから、
履修したことになるのだろう。
学校は会社ではない。生徒に教えるのは受験のために必要な勉強だけではない。
そこを分かっていない人間が評価をする側にいるのだから、この問題は容易に
解決できないだろう。
受験を優先させた履修プログラムを作ったのは確かに校長や先生方だが、
それを望んだ親・生徒もいるわけだし、それをして成果を挙げなければ
叩かれるのだから、仕方なかったと言える。
ただ一つ教師側に問題があるとしたら、それは倫理や家庭科の教師だ。
なぜ、自分の専攻科目が減らされる事に対して抵抗しなかったのだろう。
その必要性を説くべきだし、その過程で「履修しなければ卒業できない」という
システムを見つけ出すこともできたはずだ。
これは倫理や家庭科の教師の怠慢だと言わざるを得ない。
3.へ行きたいところだが、
長くなってしまったので続きはまた明日。
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